鉄鎖てつぐさり)” の例文
旧字:鐵鎖
私はそのくびから鉄鎖てつぐさりを取り、羊飼ひつじかいに手伝わせて、ロボをブランカの死体をおいた小舎こやへ運び入れて、そのかたわらにならべてやった。
「あれなる石壁に、鉄鎖てつぐさりをもって、物々しい錠前じょうまえをかけてある門が見えるが、あれは何だ?」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いくらもがいても丸太まるた鉄鎖てつぐさりが一そうもつれるばかりで、さすがのロボもいまはどうしようもないのである。それでもその雪のように白い大きいきばをむき出して、鉄鎖をかみ切ろうとする。
わたしたちは家に帰ってから、ロボに頸輪くびわをかけ、じょうぶな鉄鎖てつぐさりでつなぎ、手足を自由にし、輪繩わなわはずして家の前のくいへ結びつけた。そこで始めて安心して私はロボのからだを細かにしらべた。