トップ
>
鈴生
>
すゞなり
ふりがな文庫
“
鈴生
(
すゞなり
)” の例文
堅い殻に包まれた実が丸く
鈴生
(
すゞなり
)
になつてゐるのもわるくない。蝉をさしに来た子供達は、『おい、此処にも何かなつてゐるぜ、やア、なつてゐらア、なつてゐらア』
中秋の頃
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
榛櫟
(
はりくぬぎ
)
、天を指す木は先づ伐られて
連雀
(
れんじやく
)
(
尾長鳥
(
をながどり
)
)の
鈴生
(
すゞなり
)
に止まる榎の木も伐り盡された。今は芝のやうな
小篠
(
こじの
)
の茂れる
土手
(
どて
)
がうね/\と南北に走つてゐるのが見える。
筑波ねのほとり
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
ヅリヤンを盗んだ者は重く罰せられるが
熟
(
う
)
れて
自然
(
ひとりで
)
に落ちたのを拾つた者は、飛んだ
幸福者
(
しあはせもの
)
として羨まれるさうで、気の長い土人達は、ヅリヤンの
鈴生
(
すゞなり
)
に
生
(
な
)
つた木蔭で
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
白の牛寝そべる
傍
(
そば
)
の
野葡萄
(
えびづる
)
の瑠璃いろ
玉
(
だま
)
の
鈴生
(
すゞなり
)
の房
雀の卵
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
母親は赤く熟して
鈴生
(
すゞなり
)
になつた酸漿を楽しさうにして見てゐた。そしてをりをりそこに行つては、一つ二つ採つて来た。近所の女の子などが通ると、呼びとめてそれを採つてやつたりした。
谷合の碧い空
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
▼ もっと見る
これには
理由
(
わけ
)
のある事、清方氏は輝方氏とは同じやうに築地で育つた人で、子供の時分には互に顔は見知らなかつたものの、清方氏の
家
(
うち
)
には葡萄棚があつて、夏になると美しい房が
鈴生
(
すゞなり
)
に
生
(
な
)
るので
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
鈴
常用漢字
中学
部首:⾦
13画
生
常用漢字
小1
部首:⽣
5画
“鈴”で始まる語句
鈴
鈴蘭
鈴鹿
鈴懸
鈴慕
鈴木
鈴木春信
鈴木三重吉
鈴虫
鈴鹿峠