“金碧”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きんぺき55.0%
こんぺき45.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
四方の障壁にはまだつつがない金碧きんぺきの絵画が眺められる。どこからともなく薄煙は流れ入るが、火焔が伝わって来るにはかすかないとまがありそうである。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
前の晩には金碧きんぺきの眩い汽車だと思つたが朝になつて見ると昨日迄のよりは餘程古い。窓も眞中に一つあるだけである。
巴里まで (旧字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
金碧こんぺきの天守閣もない。外廊の諸門も総見寺そうけんじ楼廂ろうしょうもほとんどあとかたなく焼けている。城下町はもっとひどい。野良犬のあさる餌もなかった。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かの日光のびょうの壮厳雄麗、金碧こんぺき目をくらまし、今日に及んでなお世界万邦の艶羨えんせん喝采かっさいを博するゆえんのものは、これわが人民が一抔いっぽうの墓田をも有せず、三尺の石塔をも有せず
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)