配合うつり)” の例文
へいと塀とは続いても隣の家の物音さえ聞えない坂上は大きな屋敷門に提灯の配合うつりが悪く、かえって墓場のように淋しかった。
山の手の子 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)
とんだ配合うつりいと柳橋の芸者が七人とも之を着ましたが中にも一際ひときわ目立って此のお村には似合いました処から、人之を綽名あだなして市松のお村と申しました。
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
巫女いちこいいぐさではありませんが、(からのかがみ)と云った方が、真個ほんとうは、ここに配合うつりいのですが、探した処でがないでは、それだと顔がうつりません。
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いや、こうなると、やっぱり暗い方が配合うつりうございます、身が入りますぜ、これから。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)