“選分”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
えりわ60.0%
えりわけ20.0%
よりわけ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこで、大好きな田圃の中でも、選分えりわけて、あの、ちょろちょろ川が嬉しい。雨上あまあがりにちっと水がえて、畔へかかった処が無類で。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ほかの餓鬼がざるに一ぱい遣るうちに、己は二はい遣るのだ。百姓びっくりしやぁがった。そして言草いいぐさが好いや。里芋の選分えりわけは江戸の坊様に限ると抜かしやぁがる。
里芋の芽と不動の目 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
だいぶ江戸の坊様を安く踏むようになりゃあがったんだな。こうなっちゃあ為方しかたがねえ。己もそこへ胡座あぐらいて里芋の選分よりわけを遣っ附けた。ところが己はちびでも江戸子だ。こんな事は朝飯前だ。
里芋の芽と不動の目 (新字新仮名) / 森鴎外(著)