とほざか)” の例文
ヨーロツパも文明の中心からはとほざかつて男ははでな着物きて、よるの窓下にセレナドを弾き、女は薔薇ばらの花を黒髪にさしあらはなる半身をマンチラに蔽ひ
黄昏の地中海 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
きつと御顏を見上げ居たりしが、『久しく御前にとほざかりたれば、餘りの御懷おんなつかししさに病餘の身をも顧みず、先刻遠侍とほざむらひに伺候致せしが、幸にして御拜顏の折を得て、時頼身にとりて恐悦の至りに候』
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)