とほく)” の例文
先生はとほくから此の聲を聞いて再び面白さうに笑ふ。時々はわざとからかふつもりで、凋れかゝつた花なぞを投げてやる事がある。先生はいつも獨りである。
鴎外先生 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
彼の町人と見えしは惡者わるものにて有けるか欺かれしこそ殘念なれ未だとほくは行まじ退止おひとめてお花を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
とほくの方で火の番の木の音がした。
やぶ入の前夜 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)