“遄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はや75.0%
はやま25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、心は矢竹やたけはやっても彼女かれはり女である。村境むらざかいまで来るうちに、遂に重太郎の姿を見失ったのみか、我も大浪おおなみのような雪風ゆきかぜに吹きられて、ある茅葺かやぶき屋根の軒下につまずき倒れた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
かかる私政に服従するの義務何処いずくにかあらん、この身は女子なれども、如何いかでこの弊制へいせい悪法を除かずしてむべきやと、しょうは怒りに怒り、はやりに遄りて、一念また生徒の訓導に意なく
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
はやまって真実まことの人間を投込んだのではあるまいかと、半信半疑でその夜を明し、翌朝念の為に再びのドンドンへ往って見ると、昨夜ゆうべに変らぬは水の音のみで、更に人らしい者の姿も見えぬ
河童小僧 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)