逢坂あふさか)” の例文
「年を経てなど越えざらん逢坂あふさかの関」という古歌を口ずさんでいる源氏の美音に若い女房たちは酔ったような気持ちになっていた。
源氏物語:05 若紫 (新字新仮名) / 紫式部(著)
政宗の「さゝずとも誰かは越えん逢坂あふさかの関の戸うず夜半よは白雪しらゆき」などは関路雪という題詠の歌では有ろうか知らぬが、何様どうして中々素人では無い。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
逢坂あふさか山からずつと左に湖南の方に連なつてゐる山脈やまなみとともに段々と遠く水の彼方に薄れていつた。
湖光島影:琵琶湖めぐり (旧字旧仮名) / 近松秋江(著)
ここにその將軍既に詐りをけて、弓をはづし、つはものを藏めつ。ここに頂髮たぎふさの中よりけのゆづるり出で更に張りて追ひ撃つ。かれ逢坂あふさかに逃げ退きて、き立ちてまた戰ふ。
逢坂あふさかせきのあなたもまだねば
逢坂あふさかの関やいかなる関なればしげきなげきの中を分くらん
源氏物語:16 関屋 (新字新仮名) / 紫式部(著)
年月を中に隔てて逢坂あふさかのさもせきがたく落つる涙か
源氏物語:34 若菜(上) (新字新仮名) / 紫式部(著)
逢坂あふさかは関の清水しみづも恋人のあつき涙もな
源氏物語:16 関屋 (新字新仮名) / 紫式部(著)