通帳かよひちやう)” の例文
……豆府屋とうふや通帳かよひちやうのあるのは、おそらく松本まつもといへばかりだらうとつたものである。いまのながしもよく退治たいぢる。
湯どうふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それから、お使に出掛ける松さんについて、お日待用の通帳かよひちやうを持たせて貰つて、お酒屋へいつた。
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
其時分そのじぶんは人間が大様おほやうだから、かねあづける通帳かよひちやうをこしらへて、一々いち/\けては置いたが、その帳面ちやうめん多助たすけはうあづけたまゝくにかへつたのを、番頭ばんとうがちよろまかしてしまつたから、なに証拠しようこはない。
塩原多助旅日記 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)