逃込にげこ)” の例文
其処そこには志津子の一番親しいお友達が、早くから農園を経営して、志津子が世も家も捨てて逃込にげこんで来るのを待って居りました。
『それツ。』と一聲いつせい吾等われら周章狼狽あわてふためい鐵檻てつおりくるまなか逃込にげこんだが、危機一髮きゝいつぱつ最後さいご逃込にげこんだ武村兵曹たけむらへいそうはまだその半身はんしん車外しやぐわいにあるのに、ほとんど同時どうじ飛付とびついて雄獅子をじゝのために
「ええ、大倉山の方へ殺人鬼が逃込にげこんだので、これから山狩りを始めるところです」
天狗岩の殺人魔 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)