車戸くるまど)” の例文
ガラッと、あつ車戸くるまどしあけて、そこへはいると、咲耶子と竹童は、まっくらな床板ゆかいたを手さぐりでなでまわした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その季節きせつにはよくあることなので、自分は、さけどろぼうが貨車かしゃの中まであらしたのかと思うと、思わず、むッとして、手荒てあら仕切しきりの車戸くるまどをひきあけて、足をふみこんだ。
くまと車掌 (新字新仮名) / 木内高音(著)
さてはよこにひく車戸くるまどかと、諸手もろてをかけてこころみたが、ぎしッといっただけで一すんひらかばこそ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)