跡腹あとばら)” の例文
持程のそんはなし夫故我は妻をも持ず世繼よつぎには人がほねをつ養育やういくした子をもらへば持參金ぢさんきんも何程かつくなり縱令たとへ放蕩はうたうを仕たればとて無した金は持參金より引去ひきさり離縁りえんさへすれば跡腹あとばら
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ハルトマンは人間のあらゆるさいはひ錯迷さくめいとして打破して行く間に、こんな意味の事を言つてゐた。大抵人のさいはひと思つてゐる物に、酒の二日酔をさせるやうに跡腹あとばらめないものは無い。
妄想 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)