“赤濁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あかにご60.0%
あかだ20.0%
あかにごり20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
洋服の男は独りでこんなことを云ってから、またテーブルの上を叩いて思いを遠くの方へせるようにしたが、その拍子に隻方かたほう赤濁あかにごりのした眼がちらと見えた。
港の妖婦 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
おん目は赤濁あかだみ、蒼白な龍顔りゅうがんにはおぐしがみだれかかり、白絹の小袖袴もあとかたなく、泥のみならず血痕もにじませておられたと、「花園院御記はなぞのいんぎょき」には見える。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
万戸は愛卿の顔を赤濁あかにごりのしたいかつい眼でじっと見ていたが、いきなり抱きかかえて一室の中へ入って往った。愛卿はもう悶掻もがくのをやめていた。
愛卿伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)