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贄
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ふりがな文庫
“
贄
(
にへ
)” の例文
贄
(
にへ
)
といふ船着で、隣の室に若い男と女が戯れて終夜騒いで居ても、袂の手帳に歌をかきつける余裕を失はないやうなのが其時の私であつた。
春雨にぬれた旅
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
松田氏は其母が福山の士太田兵三郎の姉であつたので、名望ある柏軒に
見
(
まみ
)
えて
贄
(
にへ
)
を執るに至つたのださうである。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
ここに大雀の命と宇遲の和紀郎子と二柱、おのもおのも天の下を讓りたまふほどに、
海人
(
あま
)
大
贄
(
にへ
)
を貢りつ。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
我はけふの謝肉祭に賣り盡して、今は珍しきものになりたる
菫
(
すみれ
)
の花束を貯へおきつ。かの歌女もし我心に
協
(
かな
)
はゞ、我はこれを
贄
(
にへ
)
にせんといふ。我は共に往かんことを
諾
(
うべな
)
ひぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
八五郎がこれを『
百舌
(
もず
)
の
贄
(
にへ
)
』と言つたのは、適切過ぎるほど適切な
譬
(
たと
)
へでした。
銭形平次捕物控:238 恋患ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
ふと見れば何らの
贄
(
にへ
)
ぞ
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
或は抽斎と親善であつた枳園は、未だ
贄
(
にへ
)
を執らざる時、既に蘭軒の家に出入して筆生の務に服したものと看るべきであらうか。此年枳園は十六歳であつた。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
「殺しですよ、親分。江島屋鹿右衞門の塀の上で、
薊
(
あざみ
)
の三之助が忍び返しに引つ掛つたまゝ、
百舌
(
もず
)
の
贄
(
にへ
)
のやうになつて死んでゐるんだ。こいつは江戸開府以來の變つた殺しぢやありませんか」
銭形平次捕物控:238 恋患ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
この歌は、
國主
(
くず
)
ども大
贄
(
にへ
)
獻る時時、恆に今に至るまで歌ふ歌なり。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
“贄”の解説
贄(にえ)とは、神または天皇に供する食物の総称、及びその制度。
(出典:Wikipedia)
贄
漢検1級
部首:⾙
18画
“贄”を含む語句
生贄
御贄
贄川
贄卓
速贄
贄持
真贄
経島娘生贄
贄崎
贄川宿
贄川街道
贄櫃
贄殿
贄海
贄物
贄釜