豪華ごうか)” の例文
波瀾を重畳ちょうじょうさせつつ嬌艶に豪華ごうかにまた淑々として上品に内気にあどけなくもゆらぎひろごり拡ごりゆらぎ、更にまたゆらぎ拡ごり
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
テーブルの上には、この塾堂にしてはめずらしい、豪華ごうかな洋なまなどをった菓子鉢かしばちがおいてあったが、それも朝倉先生が一つつまんだきりだった。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
それがいかにも、摩天楼スカイスクレエパアという名にふさわしく、空も山も、ためにちいさくみえる豪華ごうかさです。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
それは太守たいしゅも、刈屋頼母かりやたのもも、まったく望みを絶っていた、増長天王ぞうちょうてんのう陶器像すえものぞう。しかも一点のきずなく彫琢ちょうたく巧緻こうち染付そめつけ豪華ごうか絢麗けんれいなこと、大川内おおかわちの山、開いてこのかた、かつて見ない色鍋島いろなべしまの神品。
増長天王 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「なかなか、豪華ごうかでいいとおもいます。」と、学生がくせいこたえました。
町の真理 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そこのロッジ寄りに席を取って、サッパーにしては重苦しい、豪華ごうかな肉食をこの娘はうんうんる。貝原は不思議がりもせず、小初をこういう性質もある娘だと鵜呑うのみにして、どっちにも連れて行く。
渾沌未分 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「そう、豪華ごうかじゃ。」
町の真理 (新字新仮名) / 小川未明(著)