“ごうか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
業火35.6%
劫火27.1%
豪家25.4%
豪華10.2%
傲華1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いかに業火ごうかのちまたでも、修羅の戦場でも、その間から鶏が聞え出せば占めたものだ。鶏の声は、暁と、平和のほかには響かない。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
淡々しいように見えていてその実地獄の劫火ごうかのように身も心も焼き尽くすものは、初恋の人の心である。それを彼は抑えられた。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
参宮帰りに海賊船に乗ったのは豊橋某町の山村と云う豪家ごうかの親子で、父親は嘉平かへいと云い忰は嘉市かいちと云っていた。
参宮がえり (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
テーブルの上には、この塾堂にしてはめずらしい、豪華ごうかな洋なまなどをった菓子鉢かしばちがおいてあったが、それも朝倉先生が一つつまんだきりだった。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
ピカピカ光る太陽の下を傲華ごうかな流線スターがスウーと横切る。その中に色眼鏡をかけて済まし返っているスゴイような丸髷まるまげ美人の横顔が、ハッキリと網膜に焼付いたまま遠ざかる。
書けない探偵小説 (新字新仮名) / 夢野久作(著)