“豊芥子”の読み方と例文
読み方割合
ほうかいし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
当時ろくを揶揄からかうものは枳園のみでなく、豊芥子ほうかいしも訪ねて来るごとにこれに戯れた。しかしろくは間もなく渋江氏の世話で人に嫁した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
重兵衛も自ら庭に降り立って、芥子のうすを踏むことがあった。そこで豊住町の芥子屋というこころで、自ら豊芥子ほうかいしと署した。そしてこれを以て世に行われた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
三百両は建築のついえを弁ずるにはあまりある金であった。しかし目見めみえに伴う飲醼贈遺いんえんぞうい一切の費は莫大ばくだいであったので、五百はつい豊芥子ほうかいしに託して、おもなる首飾しゅしょく類を売ってこれにてた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)