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谿間
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たにあひ
ふりがな文庫
“
谿間
(
たにあひ
)” の例文
坊
(
ばう
)
は
谿間
(
たにあひ
)
の崖に臨むで建てかけた
新建
(
しんたち
)
で、崖の中程からによつきりと
起
(
お
)
きあがつて、
欄干
(
らんかん
)
の前でぱつと両手を
拡
(
ひろ
)
げたやうな
楓
(
かへで
)
の古木がある。
茸の香
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
茶屋は
断崖
(
だんがい
)
に迫つて建つてゐるので、深い
谿間
(
たにあひ
)
と、その谿間を越えて向うの
山巒
(
さんらん
)
を一目に見ることが出来る。谿間は暗緑の森で埋まり、それがむくむくと盛上つてゐるやうに見える。
仏法僧鳥
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
皆がぶつぶつ
呟
(
ぼや
)
いてゐるのを見ると、
態
(
わざ
)
と元気をつけて向ふの
谿間
(
たにあひ
)
を指ざした。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
実をいふと、兎はその朝先発隊が、動物園で買ひ取つて来て、わざ/\
谿間
(
たにあひ
)
へ伏せておいたもので、これまでだつて市の費用で飼はれてゐた、言はば市役所の
連中
(
れんぢゆう
)
とは兄弟分の仲だつた。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
“谿間”の意味
《名詞》
谷間。谷あい。
(出典:Wiktionary)
谿
漢検1級
部首:⾕
17画
間
常用漢字
小2
部首:⾨
12画
“谿”で始まる語句
谿
谿谷
谿流
谿河
谿川
谿底
谿水
谿々
谿合
谿壑