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谿谷
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たにあい
ふりがな文庫
“
谿谷
(
たにあい
)” の例文
捨吉兄弟のことを心配して女の一人旅を思立って来たというお母さんが、やがて復た独りで
郷里
(
くに
)
の
谿谷
(
たにあい
)
の方へ帰って行くことも思われた。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
この山の背後蒲田川の
谿谷
(
たにあい
)
、二里四方もある大盆地に、立派な窩人町を建てましてね、そこに君臨しているのです。決して嘘じゃあありません。もし何んならご案内しましょう。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
深い
谿谷
(
たにあい
)
の空気に
揉
(
も
)
まれたお母さんの頬の皮膚の色は捨吉が子供の時分に見たまま、まだ
林檎
(
りんご
)
のような
艶々
(
つやつや
)
とした紅味も失われずにあったが。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
血生臭
(
ちなまぐさ
)
い事ばかりが行われたが、八方山に囲まれた木曽の
谿谷
(
たにあい
)
三十里は、
修羅
(
しゅら
)
の
巷
(
ちまた
)
を懸け離れた
自
(
おのずか
)
らなる別天地で、春が来れば花が咲き夏が来れば葉が茂り、きわめて
長閑
(
のどか
)
なものであった。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
三日目の昼頃
辿
(
たど
)
り着いたのは「
鼓
(
つづみ
)
ヶ
洞
(
ほら
)
」の
谿谷
(
たにあい
)
で、見ると小屋が建っていた。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
“谿谷”の意味
《名詞》
谿谷(けいこく)
谷。「谿」は「渓」の異体字で、「たに」「たにがわ」の意。
(出典:Wiktionary)
谿
漢検1級
部首:⾕
17画
谷
常用漢字
小2
部首:⾕
7画
“谿”で始まる語句
谿
谿間
谿流
谿河
谿川
谿底
谿水
谿々
谿合
谿壑