諸菩薩しょぼさつ)” の例文
おれは目がらみながら、仰向あおむけにそこへ倒れてしもうた。おれの肉身に宿らせ給う、諸仏しょぶつ諸菩薩しょぼさつ諸明王しょみょうおうも、あれには驚かれたに相違ない。
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
これは何を廻るのかというと雪峰チーセの中央に在る釈迦牟尼仏の体になって居る雪峰とその周囲を取り巻いて居る諸天しょてん諸菩薩しょぼさつの雪峰と五百羅漢の雪峰とがあるのです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
よし新羅しらぎ百済くだらの海の果てへ流さるるも、死を賜うも、大聖釈尊だいしょうしゃくそんをはじめ無量諸菩薩しょぼさつが、われら凡愚煩悩ぼんのう大衆生だいしゅじょうのために、光と、あかしとを、ここにぞと立て置かれたもうた念仏の一行いちぎょうであるものを。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小町 ああ、やっと助かった! これも日頃信心する神や仏のおはからいであろう。(手を合せる)八百万やおよろずの神々、十方じっぽう諸菩薩しょぼさつ、どうかこのうそげませぬように。
二人小町 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)