説附ときつ)” の例文
老女も中々の才物ではございますが、女だけに遂に大藏の弁舌に説附ときつけられました。此の説附けました事は猥褻わいせつわたりますから、唯説附けたと致しておきましょう。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
出して貰う仕儀しぎに成るかも知れぬとこう思ッた者ですから是が段々とこうじて来てついに殺して仕舞う心にも成りがな隙がな藻西太郎に説附ときつけて到頭彼れに同意させはては手ずから短刀を
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
自分でなければ、ああひぞってしまった女を、説附ときつける腕はないと信じて現われた。
一世お鯉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
幾度いくたびも繰返しての頼み、段々母を説附ときつけまして丹治も道理もっともに思ったから
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)