“見番”の読み方と例文
読み方割合
けんばん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
男は伊三郎という新富町しんとみちょう見番けんばん箱屋はこやで、何でもここの家のおかみさんが待合の女中をしている時分じぶんから好い仲であったらしい。
雪解 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「なあに、そんなに大変な事もないんです。登場の人物は御客と、船頭と、花魁おいらん仲居なかい遣手やりて見番けんばんだけですから」
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
○○君は自身評議会時代から階級的闘士として立つ以前、製糸工場で「見番けんばん」をやっていた経験がある。私に製糸工場の組織を図解して説明してくれた。
一九三二年の春 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)