要心えうじん)” の例文
牧師が犬に要心えうじんしなければならないのは、親切な女房がはかせてくれた手編の靴下を咬まれない様にすることである。
要心えうじん通越とほりこした臆病おくびやうところへ、かわくのは空腹ひもじいにまさるせつなさで、ひとつはそれがためにもつい出億劫でおつくふがるのがくせで。
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
が、實際私はこの會見の殆んど當初から要心えうじんしてゐたのだつた。何だか怪しいと疑つてゐたのだ。
険呑けんのんな世の中だ、七人の女に心臓を約束した男よ、汝は何よりも先きに鼠を要心えうじんしなければならぬ。