“袖姿見”の読み方と例文
読み方割合
てかがみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
風呂敷には、もう一品ひとしな——小さな袖姿見てかがみがあった。もっとも八つ花形でもなければ柳鵲りゅうじゃくよそおいがあるのでもない。ひとえに、円形の姿見かがみである。
袖姿見てかがみは、瞳のごとく背後うしろざまに巨なる銅像を吸った。拳銃ピストルは取直され、銃尖じゅうせんが肩からのぞいた……磨いた鉄鎚かなづちのように、銅像の右の目に向ったのである。
うしろ向きになって、的の姉さんを袖姿見てかがみに映して狙いながら、銃口つつぐちを、ズッと軽くやわらかに肩にめて、そのうしろむき曲打にズドンと遣るんだ。いや、肝を冷す。