虚々うか/\)” の例文
それから日蔭ひかげに生まれた平民の子が急に日向ひなたに出て金箔きんはくを付けられたのがうれしくて、幾らか虚榮きよえい心に眼を眩まされた形で、虚々うか/\と日をくらしてゐた。何時の間にか中學校ちうがくかう卒業そつげふして了つた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
たすくる人はなくとも雪さへきえなば木根きのね岩角いはかどとりつきてなりと宿へかへらんと、雪のきゆるをのみまちわび幾日といふ日さへわすれ虚々うか/\くらししが、熊は飼犬かひいぬのやうになりてはじめて人間のたふとき事を
周三は、一ヶつきばかり虚々うか/\と暮して了ツた。格別面白いといふ程の事は無かツたが、また何時まで頭に殘ツてゐる程の不快も感じなかツた。芝居しばゐには二度行ツた。寄席よせにも三ばんばかり行ツた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)