トップ
>
藺席
>
ござ
ふりがな文庫
“
藺席
(
ござ
)” の例文
あくる朝、友の強ゐて
留
(
とゞ
)
むるをさま/″\に言ひ解きて
程
(
てい
)
に
上
(
のぼ
)
る。旅の衣を着け、
草鞋
(
わらぢ
)
を
穿
(
うが
)
ち、
藺席
(
ござ
)
を
被
(
かうぶ
)
ればまた依然として
昨日
(
きのふ
)
の乞食書生なり。
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
われは身に一枚の
藺席
(
ござ
)
を纏ひ、しほたれたる白地の
浴衣
(
ゆかた
)
を着、脚には
脚絆
(
きやはん
)
も
穿
(
うが
)
たず、
頭
(
かしら
)
には帽子をも戴かず、背には
下婢
(
げぢよ
)
の宿下りとも言ひつべき丸き
一箇
(
ひとつ
)
の風呂敷包を十文字に背負ひて
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
一時間の
後
(
のち
)
、われは鳥居峠の絶巓、
御嶽
(
おんたけ
)
神社遙拜所の
華表
(
とりゐ
)
の前なる、一帶の草地に
藺席
(
ござ
)
を敷きて、峠を登り來りし勞を醫しながら、じつと眼下に展げられたる木曾の
深谷
(
しんこく
)
の景を見やりぬ。
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
藺
漢検1級
部首:⾋
19画
席
常用漢字
小4
部首:⼱
10画
“藺”で始まる語句
藺
藺笠
藺草
藺莚
藺筵
藺仁
藺相如
藺欽
藺蓆
藺編