“蔓薔薇”の読み方と例文
読み方割合
つるばら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やしきの焼け跡では、さびしく花をつけた蔓薔薇つるばらの二、三枝を折りとった。あとで、石橋氏の墓前に、供えたいと思ったからである。
墓が呼んでいる (新字新仮名) / 橘外男(著)
校門をくぐると、校庭の蔓薔薇つるばらなどは虫食いだらけの裸になってしまって、木という木はおおかた葉を振り落していた。
泣虫小僧 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
花やつぼみをつけた自然の蔓薔薇つるばら垣根かきねからなる部屋で、隣席が葉にさえぎられて見えず、どの客も中央の楽団から演奏されて来る音楽だけをたのしむ風になっていた。
罌粟の中 (新字新仮名) / 横光利一(著)