“蔓茘枝”の読み方と例文
読み方割合
つるれいし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蔓苦菜じくばり蔓茘枝つるれいしが逼ひ出してゐる竹籔の間の崖径を降つて、よしの穂が伸びかかつてゐる川ふちに、彼は一散に駆け降りた。
繰舟で往く家 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
狭き庭の中垣ともいわず手水鉢ちょうずばちともいわず朝顔を這いつかせたり。蔓茘枝つるれいしの花もまじり咲く。
草花日記 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
味覚の発達した今の人の物を喰べるのは、其の持前の味以外に色を食べ香気にほひを食べまた趣致おもむきを食べるので、早い談話はなし蔓茘枝つるれいしくといふ人はあくどい其色そのいろをも食べるので。
茸の香 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)