蓮如上人れんにょしょうにん御一代ごいちだい聞書ききがきにいう「御膳おぜんを御覧じても人の食わぬ飯を食うよとおぼしめされそうろうと仰せられ候」と。
貧乏物語 (新字新仮名) / 河上肇(著)
すなわち、相州そうしゅう三浦郡大津村に、信誠寺という真宗の寺院があるが、その境内に蓮如上人れんにょしょうにんの杖を地にはさまれたのが生育して、銀杏いちょうの大木となったという古木がある。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
その会話の中には親鸞上人しんらんしょうにん蓮如上人れんにょしょうにんという名がたびたび出て来た。十時少し廻った頃、松本は菓子と御布施おふせを僧の前に並べて、もうよろしいから御引取下さいとことわった。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しかるに静御前義経公に別れ給いし妄念もうねんにや夜な夜な火玉となりて右井戸よりいでし事およそ三百年そのころおい飯貝村に蓮如上人れんにょしょうにん諸人を化益けやくましましければ村人上人を相頼あいたのみ静乃亡霊を
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
かの蓮如上人れんにょしょうにん
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)