しょ)” の例文
お国はしょげたような顔をして黙ってしまった。そうして猪口を下において何やら考え込んだ。その顔を見ると、「新さんの心は私にはちゃんと見え透いている。」
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
幸子がしょげているのを見ると、そんなに悲観なさらないでもよい、丹生夫人はかく、私は今後もお世話するつもりでおりますなどと云ってくれたが、なお余談として例の眼の縁が話題に出
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
雪子は七月に出て来る時に、大体二箇月ぐらいは此方に置いて貰えようかと云う腹があったのに、明後日立たなければならないとすると、いささか当てが外れるので、内心しょげているところもあった。
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
お作は急にしょげてしまう。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「あなたは今日は妙にしょげておられるね。何か仔細しさいがあるんですか」
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
先日ノいさかいガマダ頭ニ残ッテイテ、少シイツモヨリしょゲテイル。
瘋癲老人日記 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)