また、お茶の世界になじんでいる人々は、ここに掲げたような墨蹟や、あるいは遠州作の茶杓花入れを思い浮べる人も多かろう。
姉妹は十二三のころから茶の稽古を始め、妹のなかはすぐに飽きたが、さわはいまでも師匠についてい、茶筅や茶杓の作りかたも覚えた。
ところが最近知人武田信次郎氏から、高川邦子女史の茶室で茶杓を取った翁の態度に寸分の隙もなかったので、座中皆感じ入ったという通信があった。
湯気が茶入罐の中の茶に影響するからである。茶は茶杓で取り出さねばならぬ。茶杓までもが、優雅の芸術品である。図619はその二、三の形を示したものである。
“茶杓”の解説
茶杓(ちゃしゃく、chashaku、tea scoop)は、緑茶(特に碾き茶)を点てるのに使用する茶道具の一つで、抹茶を容器(茶器)からすくって茶碗に入れるための匙。銘(その茶杓に付けられた固有の名前)のあるものもある。普段は筒に収められており「銘」も筒に記される。
古くは茶事・茶会のたびに作ることがなされており、そのため保存しておく習慣がなく、古い時代のものはあまり残されてはいないが、千利休が死の間際に作って古田織部に託したいわゆる「泪の茶杓」が有名(現在徳川美術館所蔵)。
(出典:Wikipedia)
古くは茶事・茶会のたびに作ることがなされており、そのため保存しておく習慣がなく、古い時代のものはあまり残されてはいないが、千利休が死の間際に作って古田織部に託したいわゆる「泪の茶杓」が有名(現在徳川美術館所蔵)。
(出典:Wikipedia)