船橋ふなばし)” の例文
千歳村は以上三のあざの外、船橋ふなばし廻沢めぐりさわ八幡山はちまんやま烏山からすやま給田きゅうでんの五字を有ち、最後の二つは甲州街道にい、余は何れも街道の南北一里余の間にあり、粕谷が丁度中央で
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
浅草あさくさの或る寺の住持じゅうじまだ坊主にならぬ壮年の頃あやまつ事あって生家を追われ、下総しもうさ東金とうかねに親類が有るので、当分厄介になる心算つもり出立しゅったつした途中、船橋ふなばしと云う所である妓楼ぎろうあが
枯尾花 (新字新仮名) / 関根黙庵(著)
市川新田いちかわしんでん八幡やわた船橋ふなばし国分村こくぶむら小松川こまつがわ松戸まつど辺から買いに来ます。
街道は此丘を東に下りて、田圃を横ぎり、また丘に上って、東へみやこへと這って行く。田圃をはさむ南北の丘が隣字の船橋ふなばしで、幅四丁程の此田圃は長く世田ヶ谷の方へつゞいて居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
船橋ふなばし慈雲寺じうんじの鐘なりともいう
甲斐かいの山を見る可く、青山街道から十四五歩、船橋ふなばしの方へ上って居ると、東京の方から街道を二台の車が来る。護謨輪ごむわの奇麗な車である。道の左右の百姓達が鎌の手をとゞめて見て居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)