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舌切雀
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したきりすずめ
ふりがな文庫
“
舌切雀
(
したきりすずめ
)” の例文
童話時代のうす明りの中に、一人の老人と一頭の
兎
(
うさぎ
)
とは、
舌切雀
(
したきりすずめ
)
のかすかな羽音を聞きながら、しづかに老人の妻の死をなげいてゐる。
かちかち山
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
画の外余の
尤
(
もっと
)
も好みしは昔物語りにて、夜に入ればいつも祖母なる人の袖引きゆるがして
舌切雀
(
したきりすずめ
)
のはなしし玉へとせがみしといふ。
二葉亭四迷の一生
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
自分などは昔風であるのか、この
舌切雀
(
したきりすずめ
)
の話を思い出すような米のジャムには感心せぬので、毎度かの有名なる
蜀山人
(
しょくさんじん
)
の
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
伽話
(
おとぎばなし
)
にある「
舌切雀
(
したきりすずめ
)
」の
葛籠
(
つづら
)
にいかなるものが潜在してあるかは、もらう人の
与
(
あず
)
かるところでないようなものの、その根本を
質
(
ただ
)
せばもらう人が入れ込むのである。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
三
(
み
)
つ
児
(
ご
)
も知っていた
舌切雀
(
したきりすずめ
)
、お宿はどこじゃなどもその一つの場合であり、東北では
豆
(
まめ
)
こ
噺
(
ばなし
)
などといって、
座頭
(
ざとう
)
がよく人を笑わせた
大話
(
おおばなし
)
も、是から導かれているようだ。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
▼ もっと見る
昔話には
舌切雀
(
したきりすずめ
)
のおもい
葛籠
(
つづら
)
の
婆
(
ばば
)
のように、または
花咲爺
(
はなさかじじい
)
のとなりの
慾深爺
(
よくふかじじい
)
のように、善人がしあわせをしたという話には、かならず悪い人が悪い報いを受けたということがついている。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
舌
常用漢字
小6
部首:⾆
6画
切
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
雀
漢検準1級
部首:⾫
11画
“舌切”で始まる語句
舌切
舌切情死