“胸許”の読み方と例文
読み方割合
むなもと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かたわらへかけよってみると、乗組員の一人である飛行士が白いシャツの胸許むなもとのところを真赤まっかに染めて倒れていた。調べてみると、彼は心臓の真上を一発の弾丸で射ぬかれて死んでいた。
月世界探険記 (新字新仮名) / 海野十三(著)
恐れ入っていた長太をねらって、胸許むなもとからグサとその槍を突き通しました。
五月躑躅さつきの葉蔭に、学生服の少年が咽喉のどから胸許むなもとにかけ真紅まっかな血を浴びて仰向おあむけにたおれていた。青年は芝草の上に膝を折って、少年の脈搏を調べ、まぶたを開いて瞳孔どうこうを見たが、もう全く事切れていた。
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)