胸先むねさき)” の例文
しかしこの皇子は、後にすっかりご成人せいじんになって、長いお下ひげがお胸先むねさきにたれかかるほどにおなりになっても、お口がちっともおきけになりませんでした。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
致させしに胸先むねさきより小腹せうふくの邊りへ一二しんうついなや立所に全快致しけり勇右衞門は持病ぢびやうゆゑ寒暖かんだんに付ておこる時は急にをさまらぬ症なるに城富の鍼治しんぢにて早速快氣こゝろよくなりける故大いに喜び紙につゝみて金二百疋を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)