“肥後国”の読み方と例文
旧字:肥後國
読み方割合
ひごのくに100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
肥後国ひごのくに阿蘇あその連峰猫嶽ねこだけは特に人も知って、野州にも一つあり、遠く能登のとの奥深い処にもある、とおもう。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
じゅ位下いのげ左近衛少将さこんえのしょうしょう越中守えっちゅうのかみ細川忠利ほそかわただとしは、寛永十八年辛巳しんしの春、よそよりは早く咲く領地肥後国ひごのくにの花を見すてて、五十四万石の大名の晴れ晴れしい行列に前後を囲ませ
阿部一族 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
それがし致仕ちし候てより以来、当国船岡山ふなおかやま西麓さいろくに形ばかりなる草庵そうあんを営み罷在まかりあり候えども、先主人松向寺殿しょうこうじどの逝去せいきょ遊ばされて後、肥後国ひごのくに八代やつしろの城下を引払いたる興津おきつの一家は、同国隈本くまもとの城下に在住候えば