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義父
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ちち
ふりがな文庫
“
義父
(
ちち
)” の例文
山内竜平の船室では、
義父
(
ちち
)
にあたる野崎孝助と二人の息子が暗いうちから起きて、真剣な顔で何度目かの持物整理をやっていた。
ノア
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
うっかりすると、この子のために再び鎌倉へ召し出されるハメになり、兄の一万も
義父
(
ちち
)
の曾我もともに成敗をうけるようなことになりかねない。
曽我の暴れん坊
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
すぐ中村の家へ帰って、母の顔を見たかったが、
義父
(
ちち
)
の
筑阿弥
(
ちくあみ
)
を思うと、わが家の垣にも、
茨
(
いばら
)
が感じられる。
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
昨日料理番のクロロが「
義父
(
ちち
)
が他の
酋長
(
しゅうちょう
)
達と一緒に、明日、何か御相談に上るそうです。」と言った。
光と風と夢
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
その子の母に
連合
(
つれあい
)
があって、生みの母の縁から深く
附合
(
つきあ
)
うようになったところ、なにしろその子の
義父
(
ちち
)
だというので、何かと家の事へも手を出したがるし口も出すのです。
一世お鯉
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
▼ もっと見る
それ以外には陣十郎に対して、優しく忠実にまめまめしく、尽くさねばならぬ境遇となり、
義父
(
ちち
)
上の敵を討つことは、武士道の義理には相違ないが、生命——操の恩人には
剣侠
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
その夜——
義父
(
ちち
)
の謙吉の顔が、夜食の膳でちがっていた。
方子と末起
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
だから秀吉は、今もって、およそおくびにも、
義父
(
ちち
)
の思い出ばなしだけは、口に出したことがない。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
勿論陣十郎は
義父
(
ちち
)
の
敵
(
かたき
)
、討って取らねばならぬ男、とはいえ義父を討ったのも、その一半は自分に対し、恋慕したのを自分が退け、義父や主水が退けたことに、原因があることではあり
剣侠
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
若主人の
於福
(
おふく
)
の前へ、彼がはじめて目見得に出た時は、日吉は板の間にかしこまり、於福は座敷の中で、
義父
(
ちち
)
の捨次郎だの、美しい御寮人などと、茶うけの菓子など喰べながら
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そこへ
義父
(
ちち
)
の筑阿弥が、母へいう無理だの、自分の頭にうける
拳
(
こぶし
)
だのの衝動もあって
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「——
呂布
(
りょふ
)
っ、呂布ッ。——呂布はあらざるかっ、
義父
(
ちち
)
の危難を助けよ」
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“義父”の意味
《名詞》
義父 (ぎふ)
義理の父親。血縁関係がないが、法令や慣習などにより父親に準じて扱われる者。
(出典:Wiktionary)
義
常用漢字
小5
部首:⽺
13画
父
常用漢字
小2
部首:⽗
4画
“義父”で始まる語句
義父上