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纜
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もやい
ふりがな文庫
“
纜
(
もやい
)” の例文
背中一面に一人は
菊慈童
(
きくじどう
)
、一人は
般若
(
はんにゃ
)
の面の
刺青
(
ほりもの
)
をした船頭が
纜
(
もやい
)
を解くと共にとんと
一突
(
ひとつき
)
桟橋
(
さんばし
)
から
舳
(
へさき
)
を突放すと、一同を乗せた屋根船は丁度今が
盛
(
さかり
)
の
上汐
(
あげしお
)
に送られ
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
争い合った動揺で、
纜
(
もやい
)
の綱が解けたのでしょう、舟は知らぬ間に
砂利場
(
じゃりば
)
の岸を離れて、鳥越川の川口から満々たる大川の中流に押し出されて、
下
(
しも
)
へ下へと流されていつつあるのでした。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
朝凪
(
あさなぎ
)
の海、
穏
(
おだや
)
かに、
真砂
(
まさご
)
を拾うばかりなれば、
纜
(
もやい
)
も結ばず
漾
(
ただよ
)
わせたのに、
呑気
(
のんき
)
にごろりと大の字
形
(
なり
)
、
楫
(
かじ
)
を枕の
邯鄲子
(
かんたんし
)
、太い眉の秀でたのと、鼻筋の通ったのが、
真向
(
まの
)
けざまの寝顔である。
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
纜
漢検1級
部首:⽷
27画
“纜”を含む語句
纜綱
電纜工場
電纜
解纜
収纜
垂纜
大電纜
繋纜
纜縄
防水電纜