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細君
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かない
ふりがな文庫
“
細君
(
かない
)” の例文
私の家は、私と、
細君
(
かない
)
と、それから弟が一人あって、その弟は、今度の戦役に従軍して、
金鵄
(
きんし
)
勲章ももらっておりますが、べつに
他人
(
ひとさま
)
から、家庭のことを
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
良人
(
をつと
)
は三高の語学教授で京都に住み、
細君
(
かない
)
は音楽学校のヴイオロニストで東京に居るのでは、
恰
(
まる
)
で七夕様のやうに夏休みを
娯
(
たのし
)
む他には、いい機会もあるまい。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
何でも今日まで千名
許
(
ばか
)
しの兵士を喜ばせたさうで、
意固地
(
いこぢ
)
な牧師の
細君
(
かない
)
などはおつ
魂消
(
たまげ
)
てしまつて
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「それでは、お礼を申します、どうも御親切にありがとうございました、それで私の方としましては、
細君
(
かない
)
もよく調べ、お杉も調べましたうえで、いよいよ
不埒
(
ふらち
)
をはたらいておりますなら」
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
この
談話
(
はなし
)
を聴いた女学生は今ではそれ/″\
巣立
(
すだち
)
をして人の
細君
(
かない
)
になつてゐるが、誰一人詩人や芸術家には
嫁
(
かたづ
)
いてゐないらしいから、髯の
有無
(
あるなし
)
は余り問題にはしてゐない。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
独逸人はかう言つて、自分の
細君
(
かない
)
や娘やに有島氏を紹介した。娘はやはり美しかつた。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
紳士は真新しい白い
手帛
(
ハンケチ
)
で椅子の埃を
払
(
はた
)
き、そこらに散らばつてゐる
麺麭屑
(
パンくづ
)
を払ひ落したりした。
手帛
(
ハンケチ
)
はその朝紳士の
細君
(
かない
)
が、恩に
被
(
き
)
せながら箪笥の底から
態々
(
わざ/\
)
取り出して呉れたものだつた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
“細君”の意味
《名詞》
細君(さいくん)
他人の妻を指していう語。
他人に対して自分の妻を謙譲していう語。
(出典:Wiktionary)
細
常用漢字
小2
部首:⽷
11画
君
常用漢字
小3
部首:⼝
7画
“細君”で始まる語句
細君様
細君操縱