精鋭せいえい)” の例文
ましてや、いまここに集められたほどの者は、みなへいぜいから、咲耶子さくやこ胡蝶こちょうの陣に、りにねり、きたえにきたえられた精鋭せいえいぞろい。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
弩竜号は、おどろくべき精鋭せいえいなる武装船ぶそうせんであった。総トン数は、一万トンに近かったが、潜水も出来るし、浮かべばちょっとした貨物船に見えた。
〔評〕十年のなん、賊の精鋭せいえい熊本城下にあつまる。而て援軍えんぐん未だ達せず。谷中將死を以て之を守り、少しも動かず。賊勢ぞくせい遂に屈し、其兵を東する能はず。昔者むかし加藤嘉明よしあき言へるあり。
また、人穴城では、いまの敗北をいかった呂宋兵衛るそんべえがこんどはみずから望楼ぼうろうをくだり、さらに精鋭せいえい野武士のぶし千人をすぐってあらしのごとく殺到さっとうした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「案ずるな、入道。玄蕃が麾下の精鋭せいえいは、進まば破竹はちく、守れば鉄壁。未だかつて、はじを取ったためしはない」
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しばしは、鳴りもやまず、三河勢みかわぜいはその勢いと、新手あらて精鋭せいえいのために、さんざんになって敗走した。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)