“精血”の読み方と例文
読み方割合
せいけつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一心の芸術は、こうも人の精血せいけつを吸ってしまうものだろうか。僅かな間に、久米一のおとろえたことは非常なものであった。
増長天王 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
死ねば陰気盛んにしてよこしまけがれるものだ、それゆえ幽霊と共に偕老同穴かいろうどうけつちぎりを結べば、仮令たとえ百歳の長寿を保つ命も其のために精血せいけつを減らし、必ず死ぬるものだ
久米一は元より柿右衛門の神経質なさくを嫌い、古伊万里こいまりの老成ぶったのはなおとらなかった。で、この増長天王にあらん限りの華麗と熱と、若々しさとほこりと、自分の精血せいけつそそごうとする意気をもった。
増長天王 (新字新仮名) / 吉川英治(著)