筑波根つくばね)” の例文
不動様のお三日さんにちという午過ひるすぎなぞ参詣戻りの人々が筑波根つくばね繭玉まゆだま成田山なりたさん提灯ちょうちん泥細工つちざいく住吉踊すみよしおどりの人形なぞ
深川の唄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
太井ふとい川(現在の江戸川)と利根川とを混同し、かつ利根の川上は筑波根つくばねのみなの川で、其源は常州じょうしゅう文殊ヶ岳より落始おちはじめるなど、まるで痴人か狂人の語るを聞くに似た記事である。
利根川水源地の山々 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
秩父ちちぶから系統を引いているわけではなく、筑波根つくばねの根を引いているわけでもなく、いわば武蔵野の逃水にげみず同様に、なんの意味もなくむくれ上って、なんの表現もなく寝ているところに
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「稲日野も」の「も」は、「足引のみ山もさやに落ちたぎつ」(巻六・九二〇)、「筑波根つくばねの岩もとどろに落つるみづ」(巻十四・三三九二)などの「も」の如く、軽く取っていいだろう。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
筑波根つくばね東聲あづまごゑして
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
参詣の人が二人三人と絶えずあがりする石段の下には易者の机や、筑波根つくばね売りの露店が二、三軒出ていた。
深川の唄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)