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竦然
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ぞっ
ふりがな文庫
“
竦然
(
ぞっ
)” の例文
帳場格子の中に頬杖突いて
凝乎
(
じっ
)
とこちらのほうを眺めております親父の顔なぞが、
竦然
(
ぞっ
)
とするほど青
褪
(
ざ
)
めた恐ろしい人相に映りましたり
蒲団
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
多くの者がチチコフの立場にいたく同情して、そのような多人数の農奴を移住させる苦労に
竦然
(
ぞっ
)
とした。
死せる魂:02 または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
がその途端にドンドンドンと今度は烈しく戸を叩いて、まさかと思った親父がほんとうに帰って来た時には私もまったく
竦然
(
ぞっ
)
としました。
蒲団
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
そして
竦然
(
ぞっ
)
として、心が寒くなりました。私には自分が国家の外交官であるという身の上すら、もはや考えることができなくなりました。
仁王門
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
そして
薔薇
(
ばら
)
に埋もれたスパセニアなぞの、五、六枚の写真を撮りましたが、私はその後二年ばかりたって
竦然
(
ぞっ
)
とするような事件のために
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
▼ もっと見る
場合が場合だけに思わず
竦然
(
ぞっ
)
として振り向いたが、そこには君太郎が大きな
眸
(
め
)
に涙を一杯溜めて、訴えるように私を振り仰いでいたのであった。
生不動
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
と
頸
(
くび
)
に手をやって、カラアもワイシャツもバリバリと
掻
(
か
)
き破りながら、長椅子の上にのた打っているグスタフを見ていると、私も思わず
竦然
(
ぞっ
)
と身震いがした。
葛根湯
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
ただ三人ながら例のこの世の人とも思われぬ
蝋
(
ろう
)
のような顔色だけが再び意気地なくも私を
竦然
(
ぞっ
)
とさせたが……
逗子物語
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
冷たい風が
頬
(
ほお
)
を
撫
(
な
)
でて、
竦然
(
ぞっ
)
と
襟元
(
えりもと
)
から、
冷水
(
ひやみず
)
でもブチカケられたように……スウッと誰かが入って来たと思った瞬間、
怺
(
こら
)
え怺えていた恐怖が一時に爆発して
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
と、妹娘の脚の下に、長々と
蹲
(
うずくま
)
っている巨大な犬を眺めながら、私は今更のように
竦然
(
ぞっ
)
としました。
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
こうも人相が変るものか! と
竦然
(
ぞっ
)
とせんばかり、髪ふり乱して
夜叉
(
やしゃ
)
のような形相であった。
グリュックスブルグ王室異聞
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
私は
竦然
(
ぞっ
)
と総毛立ちながら、思わず眼を閉じて二、三度頭を振りました。
蒲団
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
物怪
(
もののけ
)
に襲われた気持というのはこれをいうのか、
竦然
(
ぞっ
)
として足が
竦
(
すく
)
んで、ただザワザワと全身の毛穴が
粟膚
(
あわはだ
)
だってきた。逃げるにも逃げられず進むにも進まれぬ気持というのがこれであったろう。
逗子物語
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
思わず私は
竦然
(
ぞっ
)
として立ち止まった。
令嬢エミーラの日記
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
竦
漢検1級
部首:⽴
12画
然
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“竦”で始まる語句
竦
竦立
竦毛