“立揚”の読み方と例文
読み方割合
たちあが100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おとがいの長い顔をぼんやりと上げた、余り夫人の無雑作なのに、ちと気抜けのていで、立揚たちあがる膝が、がッくり、ひょろりと手をつき、苦笑にがわらいをして、再び
伊勢之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
うっかり緩めた把手ハンドルに、と動きを掛けた時である。ものの二三町は瞬く間だ。あたかもその距離の前途ゆくての右側に、真赤まっかな人のなりがふらふらと立揚たちあがった。
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
何某なにがしの教授が理化学の講座へ立揚たちあがったごとく、風采ふうさい四辺あたりを払う。
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)