突刺つッさ)” の例文
まわればまわられるものを、恐しさに度を失って、刺々とげとげの枝の中へ片足踏込ふんごんあせって藻掻もがいているところを、ヤッと一撃ひとうちに銃を叩落して、やたらづきに銃劔をグサと突刺つッさすと
が、ものの三月とたぬうちにこのべらぼう、たった一人の女房の、寝顔の白い、緋手絡ひてがら円髷まるまげに、蝋燭を突刺つッさして、じりじりと燃して火傷やけどをさした、それから発狂した。
菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)