秀逸しゅういつ)” の例文
この郡山の金魚は寛永かんえい年間にすでに新種をこしらえかけていて、以後しばしば秀逸しゅういつの魚を出しかけた気配が記録によってうかがえることである。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「あれならお父さんも知っているさ。ふん、あの人かい? 専売局せんばいきょく嘱託しょくたくだろう? 安煙草の名を読み込んだ手際は秀逸しゅういつだと思って常々敬服しているよ」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
秀逸しゅういつ秀逸。近ごろ大出来おおできな鹿ではある。悦之進えつのしん、鹿のみやげに、いつもの糠煎餅ぬかせんべい、忘れるな」
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「アッハハハハ、これは秀逸しゅういつだ。実際お前は不思議な女だ。見さえすればおかしくなる。ところでしまいのもう一人は?」「他ならぬあなた様でございます」「へえどうしておれが不思議だ?」
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
甲州一の宮浅間神社に詠進えいしんしたる短冊の和歌「うつし植うる初瀬の花のしらゆふをかけてぞ祈る神のまにまに」も、文字こそ信玄の真蹟しんせきであれ歌は主水の作なのである。この他彼の秀逸しゅういつとしては
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
秀逸しゅういつ観察奇警筆力犀利かんさつきけいひつりょくさいり、後世恐るべし」
親鳥子鳥 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「ヨタの秀逸しゅういつ
負けない男 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)