祇園会ぎおんえ)” の例文
旧字:祇園會
京の祇園会ぎおんえ大阪おおさか天満てんま祭りは今日どうなっているか知らないが、東京の祭礼は実際においてほろびてしまった。しょせん再興はおぼつかない。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
京都の夏祭、即ち祇園会ぎおんえである。夏の白昼まひるの街路を、祭のほこや車が過ぎた後で、一雨さっと降って来たのである。
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
明治十一年七月十日野田に祇園会ぎおんえと云う事がございますが、豪商の居ます処ゆえ御祭礼は中々立派に出来ます。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
成田の祇園会ぎおんえを八日で切上げ九日を大手住おおてずみ宿しゅくの親類方で遊びほうけた小物師の与惣次が、商売道具を振分ふりわけにして掃部かもんの宿へかかったのは昨十日そぼそぼ暮れ
ヤンレあわれな文屋殿、そこで手をすり申すには、お許しくだされ業平さん、京は祇園会ぎおんえ不動尊、八幡様へ願かけて、おたのみ申す小町様、どうぞ私へくださりませ。
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
祇園会ぎおんえや僧の訪ひよる梶がもと
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)