眼睛がんせい)” の例文
「左様で御座います! 梅子さんを私の同伴者つれやいに貰いたいと常に願っております!」きっぱりと言い放って老先生の眼睛がんせいを正視した。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
そういうように、信長や、秀吉が、いかに土木を起して金壁をなすりつけてみたところで永徳があって、それに眼睛がんせいを点じなければ、それは成金趣味だけのものだ。
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
予等に取つては一瞥してさへ眼睛がんせい糜爛びらんを恐れしめ、二目ふためとは覗かれない程に淒惨なものであるが、どの熔炉の口にも焦熱地獄のかまどを焚く鬼の如き火夫が炭を投じ火を守つて
鶺鴒の眼睛がんせい在処ありどこを月に三度易えるとは、平生から恐ろしい細かい細工を仕たものだ。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
若し夫れ、社界的人生などの事に至りては、或は鋭利なる観察家の眼睛がんせいにて看破し得ることもあるべけれど、人生の Vitality に至りては、全能の神の外は全く知るものなかるべし。