目塗めぬり)” の例文
隠坊おんぼう目塗めぬりの土をばらばらとはぎおとして鉄の扉をあける。鉄板のうえに砕けた骨が灰にまざってるのを荒神箒こうじんぼうきに長い柄をつけたようなものでかきだしてりわける。
妹の死 (新字新仮名) / 中勘助(著)
が、——ことわざに、火事の折から土蔵の焼けるのを防ぐのに、大盥おおだらいに満々と水をたたえ、蝋燭ろうそくに灯を点じたのをその中に立てて目塗めぬりをすると、壁をとおして煙がうちみなぎっても、火気を呼ばないで安全だと言う。
伯爵の釵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「あれは大丈夫、目塗めぬりが届いているから」
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
が、——ことわざに、火事の折から土蔵の焼けるのを防ぐのに、大盥おおだらい満々まんまんと水をたたへ、蝋燭ろうそくを点じたのをの中に立てて目塗めぬりをすると、壁をとおして煙がうちみなぎつても、火気を呼ばないで安全だと言ふ。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)